タイニーハウス小菅デザインコンテスト2019結果発表
参加者各位様
この度は、タイニーハウス小菅デザインコンテスト2019に応募、大変有難うございました。
今年度は、エントリー数756組、作品応募者260組を数えるコンテストとなりました。デザインコンテストに参加いただいた方々には厚く御礼申し上げます。
3回目を迎えたコンテスト参加者の概要は、学生の方が約50%、建築関係者が35%、一般の愛好家の方が15%と言った構成でした。若い方からの応募が多かったのが今年度の特徴で、最年少は中学生からの応募もありました。専門的な方だけでなくこれからの社会を引っ張っていく若い方々からの熱い提案に主催者として感銘を受けた次第です。
今年度は「小さくても楽しい家」を応募テーマに掲げてコンテストを実施いたしました。住まいの形や住まい方に対する提案を募集いたしましたが、楽しく夢のある提案を多数いただきました。
画一化された住まいや住まい方だけでなく多様な住まい方があって良いのではないかと考えているところです。選考結果については下記記事をご覧ください。
小菅村は新しい住まい方である「タイニーハウス」の普及の為、今後も本事業を進めてまいります。皆様とともにこの事業を継続し、育ててまいりたいと考えておりますので、これからも皆様のご支援・ご協力よろしくお願い申し上げます。
受賞された皆様には心よりお喜び申し上げます。授賞式等の今後の予定は事務局よりメールにてご連絡申し上げます。しばらくお待ちください。また、惜しくも入選されなかった方々にも心より御礼申し上げます。小菅村では皆様とのご縁をこれからも大切にしてまいりたいと思います。引き続き小菅村をよろしくお願い申し上げ、御礼とさせて頂きます。
また、今年度は過去3回開催したデザインコンテストの作品展示会を7月末から8月上旬にかけて小菅村にて開催する事を企画しております。皆様の作品を広く世界に発信したいと考えております。詳細は決まり次第ご案内申し上げます。
審査総評
審査委員長:舩木直美
「タイニーハウス小菅デザインコンテスト2019」に今年も多数応募いただき厚く御礼申し上げます。早いものでこのコンテストも第3回を迎える事になりました。年々応募者の数も増え当コンテストも盛大になってまいりました。今年度は約260にも及ぶ作品が寄せられたことに対し大変うれしく思っております。小さな村から発信したこのコンテストですが、村にとっては大きなインパクトを頂きました。既に9棟のタイニーハウスが皆様からのアイデアを生かして村営住宅として稼動しております。小菅村も他地域と同じように人口減少、高齢化、空き家の増加等様々な問題に直面しておりますが、これらの問題を解決して行くための一助としてタイニーハウスが村内に増える事を期待しております。
今年のコンテストの印象は住まいに対する考え方がますます多様化しているなと感じると共に、若い力を感じました。提案の内容も当初とは大分変ってきたなと思います。3年前はタイニーハウスって何?と言うような状況でしたが、単なる間取りの提案から住まい方そのものに対する提案に変わってきているように感じました。時代の変化を敏感に感じ、未来の住宅形式を暗示するような提案が多数見られたのが今年度の特徴でした。「小さくても楽しい家」が沢山生まれる結果となり大変成果の大きいコンテストでした。
最近はマスコミ報道の増加や他市町村からの視察、一般の方の来村などが年々増え、村の活性化にも役立っております。小菅村の美しい自然や心穏やかに生活している村民を支えていくために、大きな可能性を持ったタイニーハウス事業を小菅村は応援してまいりますのでこれからもご支援・ご協力の程、よろしくお願い申し上げ総評とします。
受賞作品一覧
最優秀賞
『森を浴びる家』
登録番号 DC9303 滝川麻友
六角形の基礎に放物線アーチを二重にかけ、二階建てのテントの様なしつらえのタイニーハウスの提案。提案の中で示されている家の要素は真ん中の浴槽と梯子段のみ、テントの様に見えるが十分家である。建築の構造形式から建築素材や生活様式の提案、ダブルスキンとした断熱仕様、アーチの集まった個所を活用した浴槽等、住まいの構成要素をアイデアあふれる提案で表現している。解決すべき点はあるものの、未来の住宅を予感させる傑出した作品である。夜景の写真が楽しくもあり印象的であった。このような建物が森の中に建っていたら楽しそうである。審査会満場一致で最優秀賞に選定された作品である。
特別賞1
『散歩しながら暮らす家』
登録番号:DC9447 山内 祥吾
この作品は建物をドーナツ状に配置し、真ん中に中庭を取り込んだ案である。自然との融合を考えた案は多数あるが、ほとんどの案は外とのつながりを意識した案が多い中で内側に取り込んだ点が評価された。自然の中であってもプライバシーは必要である。また家族同士も向き合うように暮らせる点にも配慮された案である。中庭も家の一部として機能し、小さな空間を補完する役目を持っている。小さいながら即実現可能であり、質の高い生活を与えてくれそうな楽しい家であるところが評価された。
特別賞2
『わたしをまとう』
登録番号 DC9217 馬塲寛子&香月弥樹
楕円形の大屋根の下、家具化されたキッチン、テーブル、ベッド、トイレなどの住宅機能を壁際に沿わせ住居を形作る半地下の建物は昔の竪穴式住居を連想させる。竪穴式住居の現代版の様な建物である。住まいの原型を感じさせ、機能分化された現代住宅を考えるとこれでも十分ではないかと感じさせる。建築と家具の境界を融合させた楽しい提案である。
小菅村長賞
『SA house』
登録番号 DC9484 永田敦
住空間と設備空間を分離し、住空間の床を自由に配置できるように考案さされた案。これまでの建築は壁・床・天井など固定された部位で構成されるが、住空間の両側に配置された棚の様な構造体が自由な床の配置をもたらす。用途を変えたり、住む人に合わせたり状況の変化に自由に対応できる建築であり、フレキシブルな考え方が評価された。空間が変化する家、考えただけでも楽しくなる。タイニーハウスならではの提案である。
YADOKARI賞
『小さな余畳の家』
登録番号 DC9468
三輪良恵、塚本奏太、阿部雄介、伊原大樹
住空間を畳1畳から1.5畳ほどに設定し、既存の空き家とドッキングする事で住宅としての機能を完結しようとする提案。住空間がカプセルのような小空間と言う設定がタイニーハウスや未来の住まいを想像させる。住まいが固定された形式だけでなく自由に移動できる形式になったら楽しい生活が送れるのではないか。既存住居をステーションとして余剰の家と合体する発想が評価された。既存の家の一部を借りる、まさにヤドカリのような家の形態である。
小菅つくる座賞
『バケバケハット』
登録番号 DC9261 土佐谷勇太
大きな空間の中に、住宅の機能を家具化して配置、状況に応じて移動させ様々な住空間を作りだそうとする提案。家具を移動させることにより室内がリビングやダイニングや寝室に変化する。このように室内の機能を家具化させた提案は過去にもあったが、可動させたところが評価された。これからの住まいの形態を予感させる提案である。20年後には普通の家の形態になっているかもしれない。
奨励賞
『木樽のような十二角形の家で』
登録番号 DC9048 小澤 澪
この案は中学生からの提案である。住まいの共用部を1階に、2階に寝室をシンプルに配した形状である。平面形状をあえて円形状にしたところに新鮮さを感じるのと、共用部は一室空間として家族の一体感を促す仕掛けになっている。小さくてもこれだけの事が出来るよと提案しているようだ。どの様な動機で応募して頂いたかは分からないが、コンテストに勇気を頂いた提案である点を評価し、選定された。
新着情報
タイニーハウス小菅デザインコンテスト2019の新着情報をお知らせします。
コンテスト結果発表に関してのお知らせ
この度は標記デザインコンテストにご応募いただき誠に有難うございました。第3回コンテストには合計260名の方から作品応募がありました。事務局の予想をはるかに超える応募を頂いたことに関し、厚く御礼申し上げます。個別に作品登録完了の方の登録番号を下記に掲載いたしましたのでご確認ください。データがダウンロード出来なかった方々には個別に連絡をし、最終的に連絡を頂いた方々すべてのデータを受領する事が出来ました。期限後のデータ提出が1件ありましたが規定により未受領とさせていただきました。
また、下記一覧表に間違いがありましたので新しい表に更新いたしました。不記載の方々には事務局より深くお詫び申し上げます。審査会では無事審査されたことをお伝えいたします。
なお、受賞者様には、その後のスケジュール等を逐次ご案内を申し上げますのでもう少々お待ちいただきます様お願い申し上げます。
【登録番号一覧】