タイニーハウスデザインコンテスト 2019表彰式
2019年7月27日土曜日、小菅村中央公民館にて、タイニーハウスデザインコンテスト 2019の表彰式が行われました。
2019 年度の受賞作品はこちら。
受賞者の皆さんと、日本のタイニーハウス文化を牽引するYADOKARIからウエスギさん・さわださんをお招きし表賞式とタイニーハウスムーブメントについてのトークライブ、受賞者による作品解説などを行いました。
舩木小菅村長と和田タイニーハウス小菅事務局長がプレゼンターとして登壇。
最優秀賞は滝川麻友さん。
審査段階では、だれがデザインしたかわからないまま開票してみると、なんと都内の高校三年生が今年の最優秀賞となりました。
滝川さんの『森を浴びる家』はドーム状のタイニーハウスで、ガウディーのようなダブルアーチ、二重膜の外壁、建物の中心にお風呂という斬新なプラン、そして説得力のある造形が審査員満場一致での最優秀賞となりました。
滝川さんのプランをもとに小菅つくる座で『森を浴びる家』の模型を制作してみました。
未来の住宅を思わせる素晴らしい提案でした。技術的問題を解決して、実現したいと思います。
ただいま開催中のデザインコンテスト 応募作品展では、この模型も展示していますのでプランとともにご覧いただけます。
特別賞の山内祥吾さん。
『散歩しながら暮らす家』は、円環状の構造を持ち、自然をプライベートな空間に取り込む、小さくも豊かなタイニーハウスの提案で好評を得ました。都内で建築アトリエを主宰する新進気鋭の若手建築家です。最近、木造建築をする機会があり、木材の良さを再認識したとのこと。
模型もご持参いただき、締切まで考え抜いた作品でした。応募作品展期間中はご覧いただけます。
同じく特別賞の馬塲寛子さん、香月弥樹さん。お二人は九州の大学三年生、芸術工学部環境設計科という今までとは違う環境で学んだとのことです。自由な発想が素晴らしかったです。
作品、『私をまとう』は竪穴式住居をモチーフとしながら生活に必要な家具を”まとう”ように壁面に配置する、新しい家の形を提案してくださいました。
小菅村長賞は永田敦さんの『SA house』。
両サイドの枠を利用して床を自由に組み替えることができる『SA house』は、今回のテーマである”小さくても楽しい家”の提案としてピッタリなものでした。
永田さんも都内でアトリエを主宰する若手建築家です。将来が楽しみですね。
続いてYADOKARI賞は三輪良恵さん、塚本奏太さん、阿部雄介さん、伊原大樹さんの『余畳の家』。
実物大のモデルを背負っての受賞です。東京都武蔵野市でアトリエを開設している事務所の皆さんからの応募でした。
この『余畳の家』は小さい家を背負って、大きい家を移動するというタイニーハウスを使った住まい方自体の提案で、その可能性を評価されました。住まいの最小単位をつきつめた案でした。
小菅つくる座賞は土佐谷勇太さんの『バケバケハット』。
こちらの作品は、家具が集合したブロックが部屋の中を移動することで空間が変化するという提案です。
デジタルファブリケーションを利用して、実現させたいプランであるということで小菅つくる座賞の受賞となりました。
土佐谷さんは今回の受賞者である永田さんと昔、同僚だったとのこと。建築の世界は意外と狭いのです。
表彰式のあとにYADOKARIのお二人によるトークライブ。
最新のタイニーハウス事情から、これからの住まい方の変化など、興味深いトピックが盛りだくさんの時間となりました。
これからも最新の情報提供よろしくお願いします。
また、受賞者の作品解説と質疑応答が行われ大いに盛り上がりました。
休憩時間では小菅つくる座の工房見学。
小菅村らしく終始和やかな雰囲気でした。
受賞者の皆さんの作品に込めた思いや新しい発想が聞ける貴重な機会となり充実した表彰式となりました。
トロフィーも小菅つくる座で制作。
ただいま、今回の受賞作も含め過去3年間の全応募作品を一堂に展示する作品展も開催中ですのでご興味のある方は、ぜひこれを機会に小菅村に足をお運びください。